2012年07月13日
今回は多忙の夫に代わり、ブログを更新させて頂きます。
いつもつたない夫に、暖かいご支援を頂き、ほんとうに有難うございます。

我家の庭に紫陽花が咲きました。
色とりどりの花たちが咲き誇る、とても綺麗なお庭の近所の方から、
挿し木した紫陽花を頂いたのが2年前のこと。
「どの紫陽花だったか、何色が咲くか分からないけど…」
咲くのが待ち遠しく・・
しかし、昨年の大震災の津波で我が家はヘドロとガレキにまみれ、
30cm程の背丈だった紫陽花の姿はありませんでした。
ところが・・ガレキを撤去して数週間、紫陽花の芽をみつけたのです!
当時、被災地のお母さんたちは、言葉では表せないほど大きな不安を抱えていたと思います。
妊娠中だった私も例外ではありませんでした。
しかし、この紫陽花の生命力に、「お腹の子も、きっと無事に生まれてくれる!」と、
希望の光がさしているように思えたのでした。
その後、庭の土を入れ替え、新たに庭を造ることになりました。
切迫流産で体調が悪かった私に代わり、妹が紫陽花を鉢に移し、新しくなった庭に植え替えました。

震災がなければ去年咲いてたであろう紫陽花、
とても深く澄んだ、凛々しい青、
今年、見事に咲いてくれました。
昨年8月11日に生まれた娘の成長を見守ってくれているかのよう。
3人の育児に追われ、「あぁ、今日も何もできなかったなぁ・・」と思う日が多々あります。
先日、玄関先で近所のママとこんな会話。
「私の通院と子どもの通院で、ほんと何もできない日ばかりで・・・」
「そうそう、うちも子どもが週2で通院しているの。何もできないよね。何て言うか、生産的じゃない日々って言うのかな・・・」
「わかる、わかる!」
私が時々購読する雑誌のエッセイに、こんな詩が引用されていました。
ニュージーランドのお母さんが書いた詩だそうです。
「ほんとにいったい一日何をしていたのかな
たいしたことはしなかったね、たぶん、それはほんと
でもこう考えれば、いいんじゃない?
今日一日、わたしは、澄んだ目をした、髪のふわふわな、この子のために
すごく大切なことをしていたんだって。
そして もし、そっちのほうがほんとなら、
わたしはちゃーんとやったわけだ。」
そう、私たちは何もできない一日を過ごしているわけではないのかもしれません。
ちゃーんとやっている。
「あぁ、今日も何もできなかったなぁ・・」と思う日には、この詩を思い出そう。
そして、外に出て陽のあたる紫陽花を、子ども達と一緒に見ることにしよう。
震災から1年4ヶ月、
悲しみや苦難、不安の中にいる方にも、希望の光がさしますように…
心から願っています。
妻記