小児科/呼吸器科/土曜・日曜診療/健康診断 宮城県名取市の「時計台クリニック」

時計台クリニック
MENU
お知らせ
初めて
ご来院の方へ
クリニック
について
院長ご挨拶・
医師紹介
診療のご案内
アクセス
よくある
ご質問
ホーム › 院長時事通信

また春が来て

震災からもうすぐ2カ月、爪痕が未だ癒えぬなか時計台クリニックは5月7日で開院1周年を迎えました。そして名取にも母校石巻、3年前まで家族で暮らしていた東松島市にも・・・春の便りは確実に届けられました。

IMG_1461.JPG  IMG_1462.JPG

この間、石巻ではご存知石原軍団が寝泊まりしながらの炊き出しを敢行、一緒に過ごした人達にどれだけ大きな勇気を与えてくれたことでしょう。更に、長淵剛、彼が我が母校石巻と東松島市で残してくれた魂の唄は、特筆すべき贈り物だったのではないでしょうか。正直、これまで特にファンではありませんでした。もちろん、日本中に彼の熱狂的なファンが大勢いることは知っていました。そして・・・実際、彼は凄かった。本気度が違う感じがした。知れば知るほど歌詞も良いんです!唄がこれほどまでに心に響き、沁みるとは・・・

高校3年間、教室の窓から眺め続け、我々の学園生活を見守ってくれたあの太平洋の大海原が牙を剝き、多くの友人・先輩・後輩を呑み込んでいった。その地獄絵のような荒れ地を本気の本気で駆け抜けてくれたのです。友人の話を聞くにつれ、映像を何度も観返すたび、唄を何度も聴くたびに・・誰かが言っていた、心が震えてヤバイと・・航空自衛隊松島基地(東松島市)で、会する隊員の方々に「絶望に伏して何もなす術がなかった・・日本はもうダメかと思った・・でもそんな時にみんなの勇姿、みんなの瞳、そこに日本があった。みなさんは・・・誇りです」「復興まで力を合わせて、絆を大事に一つ一つ前へ前へ進んでいこう、一緒に頑張ろう・・・」1500人の肩には”絆”の文字が燦然と輝き・・そう”絆””絆”の輪が地響きを立てて揺れていた。

♪乾杯~沈む夕日をいくつ数えたろう ふるさとの友は今でも君の心のなかにいますか・・・♪CLOSE YOUR EYES~気高いあなたの勇気を抱きしめたい・・close your eyes・・瞳を閉じれば あなたが私に微笑みかけるよ 希望へ駆け昇るあなたが永遠に生きている。

大切なもの、かけがえのないものを守ろうとしてどうしても守れなかった無念、怒りをぶつけるだけの破片すら残っていないかもしれない心に、一閃の光を運んでくれる本気の唄と、復興へかける自衛隊員の日本魂。確かに真の再興は自衛隊の皆さんの活動なしには叶うものではない。

最初で最後で、かつ最大のテーマである”絆” 今回ほど、命とは家族とは友とは、そして人間とは・・などを真剣に考えさせられたことはない。時間・時代が流れても、各々がどうしても伝えていかなければならない大切なものがある。昼夜、不眠不休で働いておられる市の職員、JP、NTT、東北電力・・の方々も然り。何のため? 一人でも多く、少しでも遠くにいる人に、希望の光を僅かでも届けたいからに他ならないでしょう。”絆”のリレーです。

そんな先日・・・ここにもまた一つの絆が・・突然の激励文来る。何年ぶり??中学の同級生畠山Eからのサプライズでした。曲がったことが大嫌いで、正義感溢れる眼差しだった彼女。今もきっと変わってないはず~聞けば、自らも幾度の闘病生活を乗り越えながら、お母さんの介護をしているという。「挫折の涙」と「ひとの真心」、この両方を知っている人間は深い。日常の小さな幸せの積み重ねなど一瞬で奪われてしまうことを知った今でも、その瞬間に自分が前向きでいられるのか、それとも後向きか、それが大切・・そんなことを教えてくれる内容でした。

友よ、また春が来て、きっといつの日か中学3年3組の皆で集まった時に、お互いに問いかけてみよう。長淵剛が♪友よ・・で語っている・・・西陽に背を向けていないか、守るために走っているか、を。