2021年1月28日
約4万球の電飾とライトアップ、今や冬の風物詩ともなったサン・ファン・イルミネーション(石巻市)が、1月24日までと聞き家族で行ってきました。
1993年5月に誕生以来、28年もの間、石巻のシンボルとして、そして震災後は復興への希望、灯として私たちに勇気と希望を与え続けてくれた復元船サン・ファン・バウティスタ号の公開は2021年3月末で終了するそうです。
―サン・ファン・バウティスタ号-
今から410年前の1611年、慶長の大津波が仙台藩を襲い、仙台領だけでも5,000人以上の死者があったといいます。しかし、この大津波のわずか2週間後に伊達政宗は造船と慶長の使節派遣構想を明らかにしたとのこと。1613年10月に伊達政宗からメキシコとの直接交易の命を受けた家臣支倉常長らが洋式帆船「サン・ファン・バウティスタ」に乗り込み、牡鹿郡月浦(現石巻市月浦)から出航、太平洋を渡りメキシコを経て、スペインさらにはイタリア・ローマに入ってパウロ教皇に拝謁したと伝えられています。
その復元船サン・ファン号も2011年の東日本大震災で壊滅的打撃を受けました。しかし、ここでも多くの方の温かいご支援、カナダからの木材の提供などがあり、2013年秋にサン・ファン号は2度目の復活を見せています。
新型コロナウイルスの感染拡大が続き閉塞感が強く漂う今、
幾度の困難を乗り越えるその姿こそ、これからは観ることが出来なくなりますが、胸に刻まれた石巻の空と海、そして船の雄姿は、夢を抱き旅する人々に希望の光と奇跡を与え続けてくれることでしょう。