2013年4月22日
今年も桜満開の時を迎えています。
春・・・新しい出会いの季節でもあります。
クリニックには、エッグおじさんこと菊地克三(かつぞう)さんから嬉しい贈り物が届きました。
菊地さんは、えっぐ工房「殻」を主宰、
えっぐクラフトを通して「小さな成功が人生の大きな糧になる」
「好きなことを継続することが人生を切り開く」
「どんな人にも無限の可能性がある」
「相手を思いやる心を育んでもらいたい」etc.
熱い思いを発信し続けている方です。
えっぐクラフト・・・たまごの殻を利用した工作品。たまごの殻に絵を描いて、様々な飾り付けをします。
その菊地さん、子どもの頃は”負けぞう”と呼ばれ、何をしても上手くいかない時代を経験したようです。
自信を失くしかけていた中学生の頃、たまごの殻に絵を描いて作ったこけし(後の元祖かつぞうこけし)が、校内の作品展で金賞を受賞。
自分にも人に認められるものがあると気づき、その後、今日まで40年以上に亘り、えっぐクラフトを作り続けているのだそうです。
各地で開かれるイベント”たまごの学校”では、参加した人は誰もが「自分にもできる」という思いを実感しつつ、たまご独特の優しい丸みにおおいに癒されています。
そう言えば、最近どこかの新聞でこんな(感じ?)の記事を読みました。
「♪やれば出来る」は魔法の合ことば(先日行われた春の選抜高校野球で準優勝した済美高校(愛媛)の校歌です)。
この魔法のことばが、いつの間にか大人たちによって「やっても出来ないことが多々あります。」
の社会にすり替わってしまっているのだ、と。
「♪やれば出来る」
昔、たしかに我々はそう強く信じていました。
それが、いつどこで変わってしまったのでしょう?
そもそも人は、大人になるにつれ何かを身につけていくのでしょうか、
それとも徐々に何かを失っていくのでしょうか・・・
子どもは大人を冷静に見ています。子どもに夢だ、希望だ、現実を見なさい、
などとその場で言ってはみても、真に心がこもっていなければ、子どもに響くことはないでしょう。
以前、自分の空手の師の一人、月井新先生がこんなことを言っていました。
よく「言葉にしないと相手には伝わらない」と言うが、「言葉に出さなくとも伝わることがある」と思うよ、と。
つまり、親が「うちの子どもはダメかもしれない」と思うと、子どもは不思議に「自分はダメかもしれない」と悟ってしまう。
逆に、「今はダメかもしれないが、きっとそのうち何とかなる」と思っていると、子どもは不思議にある時「頑張るぞ」と立ちあがり、そして芽を出し花開く。
もちろん過保護や過大評価はダメでしょう。
でも、親が子どもを信じ続け、前向き、かつ強気であったなら、育たないと思った子どもも立派に成長してしまう・・・そういうことだと自分は理解しています。
今回、えっぐ工房:菊地さんとの出会いが、この「思いは伝わる」ということを再認識させてくれました。