小児科/呼吸器科/土曜・日曜診療/健康診断 宮城県名取市の「時計台クリニック」

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時計台クリニックHOME診療のご案内予防接種予防接種〜ワクチンについて1〜

予防接種〜ワクチンについて〜

1)Hib(ヘモフィルス・インフルエンザ菌b型)ワクチン

乳幼児の細菌性髄膜炎の50%以上を占めるのがHibです。Hibはその他、急性喉頭蓋炎や敗血症など深刻な病気を引き起こします。Hibワクチン定期接種の開始前は毎年600人以上の乳幼児がHib髄膜炎に罹患し、治療を受けても年間約30人が犠牲になり、年間約150人にてんかん、知能障害や聴力障害などの重い後遺症が残っていました。
Hib感染症は5歳未満の乳幼児、特に生後6カ月から2歳までに罹りやすいことが分かっています。従って、生後2カ月から開始し生後6か月までに3回の接種を終えることが重要となります。Hibワクチン接種を4回終えた児は、ほぼ100%に抗体が獲得されHib感染症に対し高い予防効果が認められます。

2)小児用7価肺炎球菌ワクチン

肺炎球菌はHibとともに髄膜炎の原因となる細菌です。以前、日本では年間200人以上の乳幼児が肺炎球菌による髄膜炎に罹り、そのうち約30%に重い後遺症が残っていました。また肺炎球菌は、肺炎、敗血症、難治性副鼻腔炎、中耳炎、関節炎や骨髄炎などを引き起こします。従って、Hibワクチンと同様に生後2カ月でワクチン接種を開始し生後6か月までに3回の接種を終えることが重要となります。また小児用肺炎球菌ワクチン接種は、後述する高齢者の重症肺炎を間接的に減らす効果があることが分かっています。

3)ロタウイルスワクチン

2011年11月より開始されたロタウイルス胃腸炎を予防する(経口弱毒)生ワクチンで、重症のロタウイルス胃腸炎を約90%予防すると考えられています。ただし、ロタウイルス以外のウイルス性胃腸炎を予防することはできません。

ロタウイルス胃腸炎は突然の嘔気・嘔吐に続き、白っぽい水のようなしつこい下痢を起こします。脱水症状が強い場合には入院治療が必要になることがあります。

接種時期

ワクチンの種類(1価、5価)により接種スケジュールが異なります。生後8週から4週間隔で2回または3回接種します。接種できる期間が短いので注意が必要です。

*ロタウイルスワクチンは2種類あります*

ヒトロタウイルスを弱毒化した1価生ワクチンと、ウシ-ヒトロタウイルスの遺伝子組み換えにより弱毒化した5価生ワクチンがあります。1価ワクチンは2回、 5価ワクチンでは3回経口接種します。
現段階でどちらのワクチンが優れているとは一概には言えません。当院ではヒトロタウイルス由来の1価ワクチンを採用しております。

4)B型肝炎ワクチン

日本では毎年、小児から大人まで約2万人がB型肝炎に罹患しているとされ、知らぬ間に罹る危険すらあります。B型肝炎ウイルスは感染力が強く、キャリア(ウイルス保有者)の血液や体液(唾液や涙を含みます)を介して感染します。このことは保育園や幼稚園での子ども同士の密接な接触により感染する可能性があるということを意味します。実際、B型肝炎が保育園や大学などで集団感染したとの報告があります。

3歳未満でB型肝炎ウイルスに罹患すると、キャリア(ウイルスを体内に保有した状態)になりやすく、キャリアのうち約10%が慢性肝炎を発症し、肝硬変に進行する危険性が高くなります。そして肝硬変になると3人に1人の割合で肝臓がんを発症すると言われます。

B型肝炎ワクチンはキャリアとなることを防止し、ひいては将来の肝臓がんから命を守ることに繋がります。WHO(世界保健機関)では、出来るだけ早期のワクチン接種を推奨しております。

接種時期

生後2か月で初回接種を行い、4週間後に2回目、2回目から20〜24週目に3回目を接種します。
保育園など集団生活をする前に接種を終わらせましょう。

5)4種混合ワクチン(DPT-IPV)

4種混合ワクチンは、ジフテリア(D)、百日咳(P)、破傷風(T)、ポリオ(急性灰白髄炎(IPV)を予防するワクチンです。

D(ジフテリア)
ジフテリア菌の飛沫感染により高熱、咽頭痛、犬吠様の咳などの症状が出現した後、発病2週ほどで菌の毒素により心筋障害や神経麻痺を生じ重篤化することがあります。
P(百日咳)
百日咳菌による飛沫感染により起こります。顔を真っ赤にして連続的に咳込み、時に、肺炎や脳症を合併します。乳幼児では咳で呼吸困難となり、チアノーゼやけいれんを起こし、命にかかわる重篤な状況になることがあります。
T(破傷風)
破傷風菌がヒトの体内に入って感染します。体内に入った菌が増殖すると菌の毒素により痙攣、呼吸困難や口が開けられない、などの症状が出現し、場合によっては死に至ることがあります。
IPV(ポリオ)

小児麻痺とも呼ばれ四肢麻痺を起こします。日本では自然感染による患者発生はありませんが、いつ海外からウイルスが入って来るとも限りません。有効な治療法がありませんので確実に予防することが重要です。 
第1期: 
4種混合ワクチン:生後3ヵ月から開始して3〜8週間隔で計3回接種、 
3回目の接種から約1年後に4回目を接種します。 
第2期: 
11歳〜12歳で、2種混合ワクチン(DT)として1回接種します。